オイル下がり修理!★HA12V アルト★ヘッドオーバーホール!!

高校野球の県大会も熱戦が続いているようですね~。
我が母校は1回戦は突破したものの昨日の2回戦でコールド負け!
はたして私が生きているうちにもう1度甲子園に行くことができるのか!?(笑

今年の県大会では偶然というか?デジャブというか?って現象がおきているようで・・・
まず1回戦で笠岡商笠岡工が対戦しました。
なにも市内に2校しか無い高校同士が初戦から当らんでも・・・
と思いましたが、なんとこの2校は去年も1回戦で対戦してるんですね。
2年続けて同じ高校同士が1回戦で当るのって2800分の1って確率なんだとか。
準決勝や決勝ともなれば強豪校同士の対戦で同じ顔ぶれってことはあるでしょうが、
1回戦や2回戦でとなるとただの偶然とは思えませんね。

そして昨日の2回戦でも・・・
金光学園 8-1 備前緑陽 (7回コールド)
この2校も去年2回戦で対戦しているんです。
しかもスコアも同じ8-1の7回コールドで金光学園の勝利。
さらに球場も同じエイコンスタジアムって言うんだから、
負けたほうとしてはイヤなデジャブを見てるようだったでしょうね~。

そして同じく昨日の2回戦。
玉野光南 1-0 岡山朝日 (サヨナラゲーム)
この2校も去年3回戦で対戦。
そしてスコアも1-0で光南のサヨナラ勝ち!
さらにさらにこちらも同じ倉敷市営球場だったそうな。
ただ去年は9回サヨナラだったのが、今年は延長10回サヨナラって違いが。
でも負けたほうは延長サヨナラのほうが悔しいですよね。
不思議なことが続くもんですね~。

一方、軟式野球も県大会をやってるようで・・・
昨日は新見が作陽相手に63-0(5回コールド)で大勝したらしい。
軟式で新見が強いのは知ってたけど、63点って野球のスコアじゃないですよね~。
なんでも2回に39点獲ったとか・・・
1イニング39点ってどんな攻撃だったんだろう!?
作陽の選手の皆さん、暑い中お疲れ様でした。
きっと守りに付いていて泣けてきただろうね~。(涙




さて本日はオイル下がり修理のネタです。

クルマは・・・






HA12V アルト!







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ウチの代車のアルト号です!
年式はもう16年選手なんですが、走行距離はまだ7万km程度。
ボディーとかもまだヤレていないし、まだまだ活躍してもらわんと!(笑

最近エンジンを掛けると白煙が出るようになったんですよね。
アルト号は出動の機会が少ないんで、
駐車場に停めてる時間が長いんですよね~。
で、エンジン掛けたら白煙が出るってことでオイル下がり決定!(笑





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写真ではあまり白煙が出ていませんが、
ヒドイ時にはRECSしたのか!?ってぐらいの白煙モクモクで・・・(笑







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以前にもオイル下がりの原理を説明したことがありますが・・・
エンジンのバルブは棒の部分(バルブステム)が、
バルブステムガイドという筒の部品に差し込まれているんです。
で、このガイドのヘッド上面側にステムシールという部品が付いています。

ゴムのシールがバルブステムに密着して、
オイルが燃焼室に侵入するのを防いでいるんですよね。
でも常に摺動している部分ですから、少しずつゴムが磨耗してきます。
ゴムの廻りにはスプリングが仕込まれていて押さえつける構造ではあるんですが・・・
磨耗が進んでくると密着度が弱くなるんです。

さらに年数が進むにつれてゴムも硬化してきますから、
シールとしての役目を果たせなくなってくるんですよね。
で、シールとステムのスキマからオイルが侵入することになります。
停めてる間に少しずつ侵入したオイルが燃焼室に溜まって、
エンジンを掛けた時に一気に燃えて白煙モクモクってことなんです。

症状がひどくなるとアイドリング時でもオイルが溜まるので、
信号待ちからの発進でも白煙モクモクになります。

これを修理するにはステムシールを交換するしか無いんですよね。
以前のブログでヘッドを降ろさずに交換した作業をご紹介しましたが、
これがけっこう人気でアクセスランキングで常に上位になってます。(笑
問い合わせもけっこうあるんです。
ただ、この方法はあまりオススメでは無いんですよね。

オイルが燃えてるってことは燃焼室やバルブに、
相当な量のカーボンが堆積しているってことになります。
ヘッドを降ろさずに修理すると、このカーボンは除去できません。
将来的にバルブへのカーボン噛み込みといったトラブルの原因になるんです。

そのため車検が切れるまでの間だけとか、
来年には買い替える予定とか、という場合以外にはやらないほうが良いでしょうね。

アルト号はまだまだ活躍してもらわんといけんので、
まっとうな修理でヘッドをオーバーホールすることにしました。(笑
距離はまだ来てないんだけど、ついでにタイベルやウォポンも交換することに!






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EXマニを外したら3番のポートが塗れていました!
オイルが侵入していた証拠ですね。






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あまり乗らないんでオイル交換の時期を忘れてたりしたこともありましたが、
ヘッド上部は比較的キレイな状態でした。
年式からすれば良い状態と言えるんじゃないでしょうかね!?
触るのがイヤになるぐらいまっ黒けっけのエンジンもありますからね~。








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矢印の部分に付いているのがステムシールです。
本来はバルブを外さないと交換出来ないので、
ヘッドを降ろして修理するのがデフォルトなんですけどね。







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白煙が出始めてからあまり期間が経っていないので、
燃焼室やバルブへのカーボン堆積はさほどではありませんでした。








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バルブを外してみると・・・
オイルの侵入はどうやらインテーク側からのようでした。
ステムガイド部分がオイルで濡れているのがわかりますかね?
オイルが侵入していたステムのとこはポートも湿ってますし、
カーボンの付着も向かって左隣のポートよりも多いですね。

3番シリンダーだけでは無かったようです。
右端に少しだけ写っているポートもステムが濡れています。

エキゾースト側のポートはカーボンがかなり堆積していますね。
ヘッドを降ろさないとこのカーボンは除去できません。


外したヘッドやパーツは洗浄します。
カーボンやオイル汚れを徹底的に除去しておくんです。
バルブやバルブシートの当たり面も確認します。
当たり面が荒れていたら修正しないといけませんからね。
まあ、オーバーホールが必要なエンジンだとまず荒れてますから、
シートカットとバルブ修正は必須ですけどね。







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ヘッドを洗浄してシートカットをしようとしてビックリ!
なんとノーマルのバルブシートは60度のカットをしていないんですね~。
緑の矢印部分がノーマル状態のバルブシートです。
小さなクレーターのような窪みがいっぱいあるのが当たり面です。

ここは45度のカッターで切削します。
その内側の円周が尖っているのがわかりますか?
通常はここを60度のカッターで切削するんですが・・・
これだと当たり幅の調整も出来ないと思うんですけどね~!?
なのでかなり幅の広い当たり面になっています。

当然ながら新車でやってないから修理書にも60度カットの記載は無し。
45度と外側の15度カットで当たり幅を調整しろ!ってさ。
それだと内側に偏った円周の小さい当たり面になっちゃって、
バルブとの当たり位置がズレちゃうでしょうに・・・

もちろんそんなアホな修理書の指示は無視して、
60度カットをきっちりやって調整しましたけどね。(笑
(黄色矢印部が60度カットです。)







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新品のステムシールを装着してバルブを挿入!
これで当分はオイル下がりの心配はありませんね。






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バルブスプリングを組み付けたらヘッドの完成です。
キレイに洗浄してありますんで、作業をするのも気持ちがイイ!!







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バルブは当たり面の修正ついでに磨いておきました!
これで少しはカーボンの付着が抑えられれば良いんですが。
今回は単なるオーバーホールですので、
ポートや燃焼室の加工等は一切やっていません。
アルト号に速く走ってもらうことは期待してませんので・・・(笑








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インマニもキレイに洗浄してあります。
もちろんスロットルボディーもね!







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ヘッドを載せたらカムやロッカーアームを組み付けます。
もちろん洗浄してありますよ!
カムシールも新品に交換してます。

この後はタイミングベルトを掛けていくんですが・・・
タイベルの写真を撮り忘れました!
ウォーターポンプも交換しましたが、こちらも・・・






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タイベルを掛けたらタペット調整をします。
きっちりと調整しておかないとカチャカチャ音の原因になります。
調整がバッチリならエンジンは静かになりますよ!






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今回はヒーターホースも一式交換しました。
ヘッドを降ろすのに外すホースがあったので、ついでに全部換えておきました。
漏れでも出ない限り中々交換する機会もありませんからね。
予防的メンテナンスの一環です!


エンジンオイルと冷却水を注入してエンジン始動!
無事に一発で掛かってくれたので、ホッと一息。(笑

冷却水のエア抜きのため暖機していたら・・・
水温計の針が上がってきません!???????
もう十分に温まってるはずなのに、針は下のほうを指してます。

メーターが壊れたのか?はたまた水温センサーがボケたのか?
まずはメーターからチェックしたんですが、
修理書に記載されてるチェック方法がけっこうアバウト。
水温センサーのカプラーを抜いてキーONにしたとき針が下がったままか?
その状態でカプラーの端子をアースさせたら上まで振り切るか?ってことだけ。

一応この方法だとメーターはOKだったので、お次は水温センサー!
本来はセンサーを外して50℃のお湯に浸けて抵抗値を測るんだけど・・・
そんな面倒なことはやってられないんでクルマに付けたまま測定!
これが後でエライ目に遭う原因に・・・ 横着してはいけませんね。

センサーには端子が3本あるんですが、
その中の水温計用端子とアース間の抵抗を測定します。
エンジンも温もってるからある程度基準値に近い値が出るかと思いきや・・・
なんかとんでもない数値になってます。
しかも数値が変動してて、全く安定していません。

こりゃ水温センサー確定だな!ってことで新品に交換しました!
ところが症状は全く変わらず、針は下から4分の1ぐらいを指したまま。
しかもエンジンを吹かすとさらに下がるっていう症状も発見。
センサーじゃ無いってことはメーター本体!?

で、メーターも新品に交換したところ、症状変わらず・・・
もう??????????状態です。
残るはハーネスしかありませんが、チェックしたところ導通はOK!
メーターに接続されてるカプラー部で水温センサーの抵抗を測定したら、
交換前と同じような数値が!?

センサーは新品なのに何で??
こりゃあセンサー付近が怪しいな!?と思って調べたところ・・・






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センサーはサーモハウジングに固定されているんですが、

サーモハウジングと
 エンジン本体が導通して無い!
 


と言うビックリするような現象が起きてました。
サーモハウジングとヘッドの間にはガスケットが挟まれてますので、
導通出来ないのかもしれませんが、でも純正ガスケット使ってるわけだし・・・
ヘッドから出ているスタッドボルトとハウジングの接触によって、
導通させるシステムなんでしょうかね~。

たまたまスタッドボルトと接触しないウマイ位置で固定しちゃったもんだから
導通しなかったってことなんでしょうか?
そんなバカな・・・ って話しですね。

最初に車上でセンサーの抵抗値を測定した時、
テスターのアース線はヘッドに当ててました。
センサーのボディーがアースと導通してないんだから、
そりゃあとんでもない数値が出ますよね。
テスターをセンサーボディーに当てるとちゃんとした数値が出たので気付きました。

そこでハウジングにネジを切ってアース線を追加!
これでメーターは無事に作動するようになりましたとさ。
結局メーターもセンサーも壊れてなかったってことで、無駄な買い物に・・・
お客さんのクルマだったら怒られてますよね。(笑

まあ、普通ハウジングがアースに落ちていないなんて夢にも思わんから、
とんでもない勉強をさせられましたね。







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イロイロありましたが、無事に作業終了です!
これでまた当分の間、活躍してくれることでしょう!!(笑













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by AutoReference | 2016-07-18 14:16 | メンテナンス&修理 | Comments(4)

Commented by 通勤アルト at 2018-01-13 21:06 x
はじめまして。自分もHA12Vを通勤で使っています。

昨年3月に購入し、過去のオーナーが農家の足だった為、メンテ不足で

色々自分で修理したりしてます。

そして今年の冬に入る前昨年10月にサーモスタットの交換を

行いました所、以降水温計が1/4くらいしか上がらなくなってしまいました。

おそらくこのサーモハウジングと導通していない現象と一緒かどうか懸念される

実案をブログで知りました。明日にでも早速チェックします。

しかしまさかの出来事ですね。普通は考えられない事案で

びっくりです。
Commented by AutoReference at 2018-01-14 09:26
サーモハウジングがアースに落ちていないなんて通常はありえないことですからね~。
原因追究にかなり悩みましたよ。(笑
問題が解決することをお祈りしています。
Commented by 通勤アルト at 2018-01-14 14:51 x
解決しました。
全く同じ症状でした。
本当にこの情報が何よりの情報で助かりました。
ありがとうございます。
これで燃費が悪化してたのも元に戻ることでしょう^^;

ありがとうございました
Commented by AutoReference at 2018-01-14 17:58
無事解決したようで良かったですね。
ブログの情報がお役に立てて何よりです。
今後もイロイロと情報発信していきますね。

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