NSX祭り!★タイベル交換&メンテナンス★ 前編!!

最近はエアコン進化剤が人気爆発中なので、
進化剤ネタのご紹介が多くなっていますが・・・
他にも溜まってるネタがイロイロとあるんですよね~。

特にNSXのネタはけっこう前にやった作業とかもあったりします。
そこで今回溜まってるNSXネタを集中的にご紹介したいと思います。

その第1弾は・・・



タイミングベルト交換&
   定番メンテナンス!
 
 

NSXではお馴染みの作業ですね。
今回はMTのオーバーホールとかも同時に行ったので、
前編と後編に分けてご紹介します!






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NSXのオーナーさんはみなさんキレイにされてますね~。
初期型が多い車種なんで、ほとんどがもう25年程前のクルマなんですが・・・
古さを感じさせませんよね。





で、このお客さんは・・・




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広島 からのご来店でした!
遠方からわざわざありがとうございます。
NSXのお客さんって広島からの方がけっこう多いんです。
今回も地元ではやってくれるとこが無かったそうで・・・




それでは作業に取り掛かります!







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今回はエンジンが載っかてる状態でクランクプーリーのボルトを緩めておきました。
ここのボルトはメチャクチャ大トルクで締められているので、
緩めるだけでも一苦労なんですよね。
力が掛けやすい状態の時に緩めておけば、後がラクになります。
当然二人掛かりじゃないと緩みませんけどね。(笑







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エンジンとMTを一体でサブフレームごと降ろします。
NSXはエンジンルームのスペースが狭いんです。
さらにタイベルがメチャクチャ長くて複雑に掛かっているんです。
ですので車載状態で交換するのは無理があるんですよね。

そこで当店では必ずエンジンを降ろして作業することにしています。
タイベルのコマズレも防げるので確実な作業が出来ますし、
降ろさないと出来ない作業も一緒にやりますしね。

で、どうせ降ろすならアレコレやっておこう!
ってことで定番のメンテナンスメニューとなるわけです。
降ろした時にゴム製品なども交換しておけば安心ですから・・・
車載状態でやるとなるとこっちもけっこう大変なんで、
一緒にやっておけば工賃の節約にもなりますからね~。

移動が可能な専用のラックにサブフレームを載せています。
通常ならこの状態で作業をするのですが・・・






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今回はMTのオーバーホールも同時にやりますので、
MTを分離してエンジンスタンドにセットしました。
エンジンの作業はこのほうがやりやすいですからね。







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ブロックやヘッド廻りの各部に油汚れが溜まってます。
これも降ろさないと完全に洗浄することはできませんからね。
新品のタイベルに油分を付けるのはご法度ですから、
車載状態ではこの点でもかなり無理が出てくると思います。







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インマニを外すと恒例の・・・
アレっ?今回は枯れ葉じゃないや!!(笑
ここには何かしらのゴミが溜まってます。
今回は紙クズでしたが・・・








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ポート内部の汚れをこの状態で出来る限り拭き取っておきます。
ヘッドは降ろしませんので、オーバーホール時のような洗浄は出来ませんので。








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さあタイミングベルトが出てきました!
どうです? かなり長いでしょ!
NSXのエンジンはV6なので両バンクに掛かるベルトは長くなってしまうんです。
これをコマズレ無く車載状態で掛けるのは至難の業です。
っていうか私には無理!!(笑









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クランク角センサーです!
表面の樹脂が熱で溶け出して流れています。
これもNSXの持病の一つなんですよね。

溶け出していても機能に問題は無いようなんですが、
見た目的にも気持ちのイイもんじゃありませんね。
これも定番の交換部品となります。







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ヘッド内部はかなりキレイな状態です。
オイル管理が良かった証拠ですね。
NSXでは比較的少ないですが、中にはまっ黒のエンジンもあったりしますので。








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カムを外してロッカーアームも取り外します。
タイベル交換の時には必ず交換する部品があるからなんです。
でもここまでくるとタイベル交換のついで作業なのか、
こっちのついでにタイベルを替えるのかがわからなくなりますね。(笑








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その部品っていうのが・・・

ロストモーションスプリング! 

バルブスプリングの間で筒の中からニョキっと出てる部品です。
これがヘタってくるとガチャガチャとエンジンノイズの原因になります。

で、この部品が何の役目をしているのかと言いますと・・・







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わかりにくいですが、ロッカーアームを跳ね上げた状態です。
つまり見えているのはアームの下面ってことになります。

NSXのエンジンはV-TECが装備されていますので、
各気筒ごとにIN・EXそれぞれ3つずつのカム山があるんです。
でロッカーアームもそれぞれ3本ずつ存在します。

わかりやすくするためアームに色づけしてあります。
黄色の2本が低速用で赤色が高速用になります。
この3本がそれぞれカム山に押さえられる構造なんです。
黄色矢印の膨らみ部分にシャフトが通っていて、ここを支点に上下します。
低速用アーム先端の丸い部分がバルブステムの先端を押さえるんです。

赤い矢印の膨らみ部分にはピストンが仕込まれています。
低速時は3本のアームはバラバラに動いてますが、
V-TECが高速に切り替わると、油圧でピストンが移動して3本を連結するんです。

緑矢印の部品がロストモーションスプリングです。
低速時には高速用アームはフリーで動いていますので、
これをカム側に押し戻す役目をしているんです。








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言葉だけだとわかりにくいんで図解にしてみましたが・・・
図解でもわかりにくいかな?(笑

低速用のアームは常にバルブステムを押さえていますので、
カム山の頂点を過ぎるとバルブスプリング(紫)の反力で押し戻されます。
この時高速用のアームはカム山がより高い高速カムで押されますので、
低速用よりも大きく沈み込んでいます。
(黄色と赤のアームの位置がズレてますよね。)

高速用アームはバルブスプリングを押さえていませんので、
カム山の頂点を過ぎた時に押し戻す機構が別途で必要なんです。
この役目をしているのがロストモーションスプリング(青)です。

V-TECが切り替わって連結されると、
低速のアームも高速カムで押される位置まで沈み込みますので、
バルブのリフト量が大きくなるんです。
この時、低速用のカムは何にも接触しないカラ回り状態になります。

高速時はバルブスプリングが高速アームの反力になりますので、
ロストモーションへの負担は少ないのですが・・・
低速時は常に高速カムで押されていることになります。
山の高いカムですので移動量も大きいわけなんです。

ロストモーションがヘタってくると高速アームを正常な位置に戻せなくなります。
結果的にバルブクリアランス(タペット)が広がったのと同じことになるんです。
で、アイドリング時などでエンジンノイズが増大するわけです。









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じつはロストモーションスプリングは仕様変更されているんです。
上側が改良された新しい部品で、
下側が旧モデルを分解して並べたものです。

旧モデルはケースの中にスプリングが仕込まれていて、
ケースがスライドして押し上げる仕組みでした。
内部に納められるようにスプリングは小さめの物だったんですよね。

改良品のほうはスプリングの上下にキャップをハメただけのシンプルな構造。
でもケースが無い分、巻き径も大きく長さもあります。
旧モデルと比べれば全然大きさが違います。
これだけ違えばヘタリや強度にも差があるでしょうね。

NSXはバブルの頃に開発されたので凝った造りにしたんでしょうね。
でもシンプルなほうが性能が良いのなら無用の長物です。
じつは後期型のC32Bには新車時から改良版が使われていました。
でも微妙に寸法が違っていたので流用は出来なかったんです。
今では前期用もシンプル版に仕様変更されています。








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新しいロストモーションスプリングをセットして、
ロッカーアームやカムを組み付けていきます。








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カムホルダー等の外した部品はキレイに洗浄してあります。








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V-TECの関係でヘッド上面には油圧経路が複雑に入り組んでいます。
そのためこんな小さなオーリングとかが隠れているんです。
最初にこれらも忘れないように注文しておかないといけません。
もし忘れていたら作業がストップしちゃいますからね。








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カムの組み付け完了です!
ここらあたりからはサクサクと作業が進んでいきます。








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カムシールも新品に交換です!
もちろんクランクシールもね!!








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ウォーターポンプも新品に交換しますが、下準備が必要なんです。
固定ボルトにロック剤を使っていますので、
カスを取り除いておかないといけないんですよね。







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新品のウォーターポンプとクランク角センサーを装着!








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タイベルカバーのパッキンも新品に交換!
水の浸入を防ぐのに大切な部品なんです。
タイベルに水や油が付着すると耐久性が落ちてしまいますので。








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タイベルが掛かりました!
もちろんテンションプーリーやスプリングも新品です。
プーリーにはベアリングが組み込まれているのでガタが出ちゃいますからね。

タイベルの張り調整はスプリングの力で行います。
まずはクランクが回らないように固定して、
前バンクのEX側プーリー(向かって右下)を反時計回りの力を加えます。
これでクランクのタイミングプーリーとの間の弛みが無くなり、張った状態になります。

続いてEXプーリーに掛けた工具を保持したまま、
隣のINプーリーにも同じく反時計回りの力を加えます。
次は後バンクIN側、次はEX側と順番にやっていくんです。
4個目のプーリーが終わるとテンションプーリーのボルトを緩めて、
スプリングの力で最後のベルトの弛みを張ってやります。

この時テンションプーリーを指で押して張ってはいけないんです。
タイベルは張りすぎてもNGなんですよね。
あくまでもスプリングの力だけで張らないとダメなんです。







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張り調整が終わったらコマズレが無いかをチェック!
カムプーリーの合いマークがズレていないか確認します。
ここを怠るとせっかくの作業がパァ~ですから・・・(笑







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続いてはタペット調整です!
バルブが24本もありますのでかなり時間の掛かる作業です。
でもここをきっちりやっておかないとエンジンノイズの原因になるんです。
初期型のNSXだとけっこうノイズが出ている固体が多いんで、
タペット調整をすればかなり静かになりますね。

ただこの作業もエンジンを降ろさないとできません。
エンジンルーム内だと手が入りにくいんですよね。
以前に1度だけ車載状態でやったことがありますが、
もう2度とやりたくない!ってぐらい苦労しました。
まあ工賃100万円もらえるならやってもいいですけど・・・(笑







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クランクのリアオイルシールも交換しました!
このシールはMTを分離してクラッチを外さないと交換できないので、
通常のタイベル交換&メンテナンスのメニューには入っていません。
今回はMTを分離してありますのでね。








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オイルパンも洗浄してあります!
新品のパッキンを使って装着するんですが、
ボルトの締め具合に気をつけないとパッキンが変形しちゃうんです。
パッキンがハミ出さないように注意して締付けます。








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エンジン本体の組み付け完了です!
タペットカバーは白ボケていたので塗装してあります。
これで見た目のリフレッシュ度も全然変わるんですよね~。

クランクプーリーも新品に交換します。
NSXはクランクプーリーのトラブルも多いんです。
ベルトが掛かる外周部分と真ん中のプーリー部分との間にゴムが溶着されてます。
古くなるとこのゴムが剥がれて2分割になっちゃうんです。
そんなことにならないための予防整備です。


これでとりあえず前編の終了です。
後編ではMTのオーバーホールやメンテナンス作業の残りをご紹介します。
MTはただのオーバーホールではなく、
LSDの装着やファイナルギアの交換もやりましたのでお楽しみに!!







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岡山県倉敷市の「田舎のタイヤ屋さん」です。(笑
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http://www.auto-r.com/index.html

by AutoReference | 2016-07-25 16:19 | NSX | Comments(0)

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