後期ABS換装!★NSX★ 大人気の作業メニューです!
なんか肩透かしを喰らったような台風でしたね。
昨夜のTVでの報道では東海地方の中継で、
すごい風と雨の映像が流れてました。
かなり強力な台風なんだろうなと警戒していたんですが、
いざ来てみると風も大して吹かないし、雨もシトシト程度でしたね。
朝の9時頃に倉敷を通過したみたいなんですけど、
お昼頃には日が照り始めるし、セミもギャンギャン鳴きだすし・・・(笑
本当に台風だったのか? ってレベルでしたね。
まあ、これなら被災地にも大きな影響は無かったでしょうから、
結果オーライってことでしょうね。
さて本日は車種限定の人気メニューのご紹介です!
クルマは・・・
NSX!
当店には初来店のお客さんです。
それにしてもスゴイ色ですね~!
オーナーさん曰く、「思い切って塗ってみました!(笑」 とのことでした。
NSXはバブル末期の頃に発売されましたので、
当初はけっこう売れたのですが、バブルがはじけてからは売れなくなりました。
そのため初期型が圧倒的に多いんです。
NSXは14年間も生産されていました。
その間にイロイロと改良されて進化していたんです。
台数の売れないクルマに開発費を掛けて改良していたホンダさんはご立派ですね。
初期型だともう25年以上前のクルマってことになります。
スタイリングとかは古さを感じさせませんが、
メカニズムとかはやはり25年前の物なんですよね~。
そんな初期型NSXのウィークポイントの一つがブレーキです。
ローターやキャリパーのキャパはそこそこ高いのですが、
何といってもネックとなってるのが・・・
ABS!
NSXに限らず当時のABSは使い物にならなかったんですよね。
なにしろABSが作動すると制動距離が延びちゃうっていうんだから・・・
最近のABSのような安心感は全く無いんです。
なので当時は アホABS って呼んでました。(笑
で、このワナにかかってしまうのが、最近買い替えたオーナーさん。
現在のABSの感覚で踏んだら、さあ~大変!!
とんでもなく恐ろしい目に遭うことになるんです。
後期型は現在のシステムと同じ物を採用しています。
これを初期型に流用してグレードアップさせることが出来るんですよね。
14年間も造り続けたNSXならではのチューニングメニューなんです!
矢印部分 がABSのユニットです!
当時は ABS って呼称は使っていませんでした。
たしかボッシュだったか、ベンツだったかの登録商標だったと思います。
これはトヨタや日産も同じで、各メーカーごとに名前が異なっていたんです。
現在は使用OKになったので全メーカーでABSに統一されています。
ホンダ車の呼称は・・・
ALB(アンチロックブレーキ)
作動の内容から見るとその名の通り、
タイヤをロックさせない だけ のシステムです。
作動したら制動距離が延びちゃうんですからね~。
これが前期型のALBユニットです!
大雑把な作動としては、緑矢印部 の電動ポンプでブレーキオイルを高圧に加圧し、
赤矢印部 のアキュームレーターに送られます。
このボール状の物の中には高圧ガスが封入されているので、
ブレーキオイルも高圧のまま蓄えておくことが出来るんです。
で、いざ作動となった時に高圧のブレーキオイルを
黄矢印部 のモジュレータに送るんです。
モジュレーターはコントロールユニットからの信号によって、
各車輪にかかる油圧を加減してロックを防ぐといった具合です。
おそらくユニットが多く、システムが複雑なので、
リアルタイムでのコントロールが難しくなってしまい、
結果ロックさせないだけになっちゃってるんじゃないかと思います。
さらにCPUの演算速度も当時レベルで遅いでしょうし・・・
で、このユニット自体も故障が多いようでして・・・
新品に交換しようと思ったら部品代だけで20万円オーバーらしいです。
でもそれだけの大金を掛けても、元の アホABS に戻るだけですから、
後期ABSへの換装が人気のメニューになっちゃうわけです。
新旧ユニットの比較です!
アルミのブラケットは再使用していますので、違いがわかりますよね。
後期ABSはかなりコンパクトになっています。
ユニットの形状も最近のクルマと同じタイプですね。
ユニットが変わりますので、ブレーキパイプも使えなくなりますので、
後期用のパイプに交換しないといけないんです。
このパイプの交換作業が一番時間が掛かっちゃうんですよね。
なんせ長いパイプもありますんで、通すのに知恵の輪状態でして・・・
RFY ABSハーネス!
室内にあるALBコントロールユニットの純正カプラーと、
後期モジュレーターを接続するハーネスです。
これが無いと後期流用はできませんからね。
なんとすでに300セット以上売れてるんだとか・・・
ウチだけではなく後期ABS換装は需要が多いんでしょうね~。
グローブボックスの奥にコントロールユニットがあります。
オレンジのカプラーが挿さっているヤツです。
このカプラーを抜いて先ほどのハーネスに接続するようになります。
コントロールユニットはもう必要ありませんので取り外しました。
残していてもウエイトの役目ぐらいにしかなりませんので・・・(笑
パイプが通ったらユニットを固定してパイプを接続します。
接続する位置を間違えないように慎重に・・・
ハーネスキットのカプラーをABSモジュレターに接続します。
旧ALBユニットに繋がっていたカプラーは不要になります。
どこかにまとめてインシュロックで括りつけてもいいのですが・・・
ALBユニットからカプラーだけを抜き取って、防水処理をして挿し込んでおきます。
こうすれば元の位置にカプラーが固定できるので、見た目もGOOD!
ブレーキオイルのエア抜きをしたら換装作業の完了です!
今回はマスターシリンダーも新品に交換しました。
作業中に一旦外しますので追加の工賃は必要ありませんからね。
交換履歴が無いのであれば一緒に交換しておいたほうが良いでしょうね。
新旧の比較写真です!
やはり後期型はかなりコンパクトですよね~。
技術の進歩が表れてます。
ユニットがコンパクトになったので、かなりスッキリしました。
これでパニックブレーキ時の不安も軽減されます。
雨の日の安心感も大幅に向上しますし・・・
初期型NSXにはオススメのグレードアップメニューですね。
止まらずに事故ってからでは遅いですから、
保険だと思って投資しておくのもアリだと思いますよ!!
で、このお客さんは・・・
福山 からのご来店でした!
遠方からのご来店ありがとうございました。
広島県からのNSXオーナーさんってけっこう多いんですよね。
地元ではNSXの作業をしてくれるお店が無いんだとか。
最近はディーラーさんでも煙たがられるそうで・・・(笑
またのご来店をお待ちしています。
この度はお買上げありがとうございました。
岡山県倉敷市の「田舎のタイヤ屋さん」です。(笑
軽トラのタイヤ交換1本から、オイル交換・インチアップ・カーナビなどをはじめ
ドレスアップやローダウンもおまかせください。
ハードなチューニングやエンジン・MTなどのオーバーホールもやってます。
車検・一般整備・鈑金修理・中古車販売もお気軽にご相談ください。
当店は進化剤のマイスター店です。
超進化剤NT-1、塗る進化剤ミスリル、冷却系進化剤ZOMAも取扱っています。
http://www.auto-r.com/index.html
by AutoReference | 2018-07-29 18:12 | NSX | Comments(0)